突然心と体にぽっかり空いてしまったような喪失感。誰にもわかってもらえないような孤独感。
私自身も同じ経験をし、「なんで私だけ…」と泣いた日々がありました。
もし今、あなたが同じように苦しんでいるなら、これをみて少しでも心が軽くなるようなことがあればいいなと思います。
人工死産とは?
「人工死産」とは、妊娠12週以降の妊娠中断のことを指します。
胎児の病気、母体の事情など理由はさまざま。一般的にこの段階では「中絶」ではなく「死産」と扱われ、出生届や火葬手続きが必要になることもあります。
感情的なダメージがとても大きく、「命を奪ってしまった」という罪悪感や、自分を責めてしまう気持ちが湧いてくる方も多いです。
人工死産とは、胎児の母体内生存が確実であるときに、人工的処置(胎児又は付属物に対する措置及び陣痛促進剤の使用)を加えたことにより死産に至った場 合をいい、それ以外はすべて自然死産とする。
公衆衛生年鑑 用語・比率等の解説 – 大分県ホームページ
人工死産後、心にあらわれる5つの感情
1. 喪失感
お腹の中に確かにいた命が突然いなくなった。その現実を受け止めるには、時間がかかって当然です。
2. 罪悪感
「私のせいで赤ちゃんを失ったんじゃないか」と自分を責める気持ちが出てくることがあります。これは多くのママが抱える感情です。
3. 怒り
なぜ私がこんな目に?どうして私だけ?…そんな理不尽さへの怒り。誰にもぶつけられず、自分の中で苦しくなってしまうこともあります。
4. 孤独感
周りに同じ経験をしている人が少なく、誰にも話せずひとりで抱え込んでしまうことも。理解されないつらさは想像以上に大きいです。
5. 不安
「次の妊娠は大丈夫かな?」「また同じことが起きたら…」と、未来に対する恐怖や不安もつきまといます。
私も毎日これらの感情が押し寄せてきて、頭の中でずっと駆け巡っていました。
主にこの感情は上から順番にくるんですが、病院でもらった冊子には「心の回復までの道のり」のように書かれていました。
いろんな感情が出てくることで自分自身で心のケアをしようとしているのかもしれないですね。
私の経験を誰かに話せるようになってきたのはごく最近です。また同じことが起こったら…などの不安は10年たった今も消えません。
でも少しづつ確実に前を向いて歩いていけるようになっています。

心のケアの第一歩は「感情を認めること」
泣いてもいい、怒ってもいい、何も感じなくても大丈夫。
あなたの感情は、全部「まちがっていない」です。
つらいときは、強くなろうとしなくていいんです。
私はとても強がりで周りに強いふりをしてしまっていました。それもあって1人になった時さらにつらさが押し寄せてきました。
あの時の自分に言いたいのは「頑張って強くいようとしなくてもいいよ」です。
自分を癒すためにできる7つのケア方法
1. 気持ちを言葉にしてみる
日記を書く、スマホのメモに思いを書き出すなど、自分の気持ちを出すだけでも整理されていきます。
2. 話せる相手を見つける
もし話せる状況で、理解あるパートナー、友達、家族がいるなら。もしくはSNSやコミュニティでも自分の気持ちを話せる相手がいるだけで、心は少し軽くなります。
当時はなかったですが、最近ならchatGPTを使うのも良いんじゃないかなと思います。
3. 同じ経験をした人の声を読む
「自分だけじゃない」と感じることで、救われる瞬間があります。ブログやSNSで同じ体験をしたママの声を探してみるのもおすすめです。
本屋、図書館もおすすめです。お空に帰って子供たちの話を読んだり、あとはグルグル回ってみて今の感情にぴったり合うものを見つけて読んでました。(タイトルを見て直感的にピンときたものが意外と良かったりしました)
4. カウンセリングを受ける
心療内科や助産院、自治体の相談窓口など、専門的なサポートを受けるのも心の回復に役立ちます。
5. やさしい時間を過ごす
アロマを焚く、好きな音楽を聴く、温かいお風呂にゆっくり入る。
「がんばらない」時間をつくることも大切です。
6. 手紙を書く
赤ちゃんへの想いを手紙にしてみるのも心の整理になります。
誰にも見せなくていいから、素直な気持ちを綴ってみてください。
7. 自分を責めない言葉をかける
「私はよく頑張った」「悲しんで当たり前」そんなふうに、自分にやさしい言葉をかけてあげてください。

「忘れないこと」も、立派な供養になる
よく、「早く忘れなきゃ」「前を向かなきゃ」と言われることがありますが、忘れなくていいんです。
逆に「忘れたくない」「忘れるのが怖い」って気持ちも時間が経つと出てきます。忘れることなんてできないんですけどね。
赤ちゃんのことを思い出して涙が出るのは、それだけ愛していた証拠。
「忘れずに想い続ける」は赤ちゃんへの立派な供養です。
おわりに 〜今つらいあなたへ〜
このような経験は誰にも簡単には理解されないほど、深く、静かに傷つく経験です。
でも、あなたはひとりじゃありません。
いつか少しずつでも笑える日がくるように、
「泣ける自分も、前に進めない自分も、そのままでいい」って許してあげてください。

コメント